油圧式シザーリフト(リフター) トラブルシューティング

油圧式シザーリフト(リフター)の不具合対応について

故障と思われる現象が発生した場合は直ちにシザーリフトの使用をやめてください。本トラブルシューティングを参考にお客様でシザーリフトの不具合原因を確認される場合は、危険が伴いますので、必ずシザーリフト本体に装着している 「メンテナンスバー」 をセットしてから、実施してください。「メンテナンスバー」 は万一のテーブルの落下を防止するストッパーです。メンテナンスバーのセッティング方法は取扱説明書に記載されており、このホームページでもご覧いただけます。また、不具合原因の確認は、機械および電気の専門知識がある方が実施していただくようお願い申し上げます。

シザーリフト修理及び部品交換のお問い合わせにつきまして、お問い合わせ時にシザーリフト型式と製品番号を記載いただけますようお願いします。型式と製造番号からシザーリフトの機種及び製品データを調べ部品情報やシザーリフトの仕様を調べることが可能です。型式と製品番号の記載箇所につきましては“型式、機番の記載箇所”を参照にご確認お願い致します。
シールが剥がれている場合は、弊社の図面または取扱説明書(保証書)に書かれている番号をお知らせください。

上昇しない/上がらない

Q1 使用中突然モータが動かなくなる。

油圧リフトのほとんどの機種に安全と機器の故障を防止するためにサーマルプロテクター付きのモータを搭載しています。下記の要因でモータが規定の発熱量に達したため、このサーマルプロテクターが作動したことが考えられます。
下記要因を取り除いた上で、モータの熱がさめるまでお待ちください。

サーマルプロテクターの作動要因

  1. 温度が目安で40℃を超えている。
  2. 高頻度で使用している。(5分より短い間隔で昇降させ長時間運転させている)
  3. 許容質量を超える積載物をのせている。

Q2 モーターが回らない。

7つの原因が考えられます。順に確認してください。

  1. モータが単相運転している可能性があります。電源と結線状態をチェックし、問題があれば修理してください。
  2. モータが破損している。油圧ユニットの交換が必要です、弊社で対応いたします。お問合せください。
  3. 電源の規定電圧が確保できていないことが考えられます。お客様の電源の電圧を確認していただき、問題があれば修理してください。
  4. 電源のブレーカーが落ちていないか確認してください。ブレーカーの落ちた原因を調べ、ブレーカーを復帰させてください。
  5. マグネットのサーマルリレーが作動している可能性があります。この原因としてシザーリフトに過負荷を与えていることがあります。
    許容積載質量を超えた積載をしていないか、またはシザーリフトに異物が干渉していないかを確認してください。
    過負荷原因を除去し、サーマルリレーをリセットしてください。
  6. 操作スイッチの破損またはケーブルが断線していることが考えられます。操作スイッチまたは、ケーブルを交換してください。
    ※部品の購入についてはお問合せください。
  7. 電磁開閉器が破損している場合がありますのでご確認してください。破損しているならば電磁開閉器を交換してください。
    ※部品の購入についてはお問合せください。

Q3 モーターは回るがリフトが上昇しない、または上昇速度が極端に遅い。

7つの原因が考えられます。順に確認してください。

  1. モーターが逆相運転していることが考えられます。
    電源の結線(UVWのうち2本)を入れ替えてください。(必ず1次電源を切ってください)
  2. 機械本体が破損している場合。新しい製品のご購入を検討ください。
  3. 機械本体が周辺機器または、異物と干渉していないか確認してください。干渉している場合、障害物を除去してください。
    ※メンテナンスバー及びクレーンでリフトが落下しないようにして作業を行って下さい。
  4. ポンプの破損(圧力不足)が考えられます。油圧ユニットを交換する必要があるため、弊社で対応いたします。お問合せください。
  5. 電磁チェックバルブが破損していることが考えられます。電磁チェックバルブまたは油圧ユニットを交換する必要があるため、弊社で対応いたします。お問合せください。
  6. 電磁チェックバルブが通電した状態なっている可能性があります。制御回路に問題がある可能性がありますので確認の上、問題点を改善してください。弊社で制御回路を製作したものであれば弊社で対応いたしますのでお問合せください。
  7. リリーフバルブの調整不良が考えられます。リリーフバルブを調整すれば改善される場合があります。
    調整しても現象が収まらない場合は、油圧ユニットを交換が必要です。
    ※ 弊社で対応いたしますのでご連絡ください。お客さまでは調整はしないでください。
    ※この他、作動油を長期間、補充または交換していないと上昇しない場合があります。
    作動油の交換は弊社で対応いたしますのでお問合せください。

上昇速度が遅い

7つの原因が考えられます。順に確認してください。

  1. 油圧ユニットポンプの劣化および破損により規定吐出量がでていない。油圧ユニット一式の取替えが必要です。
  2. モータの規定出力が出ていない。油圧ユニット一式の取替えが必要です
  3. 油圧ユニットのストレーナの目詰まり。ストレーナ洗浄後に作動油の全量入れ替えが必要です。
  4. シリンダ内のパッキン破損による油漏れ。シリンダ一式の交換が必要です。
  5. 作動油が規定の量より少ない。作動油の補充。
    ※既定の油量につきましては、機種により入れる量が異なります。
    リフトが下降端にある状態で、タンクにあるドレーンホースの取付口に油が入らないところに必ず油面が来るように補充願います。入れすぎた場合、油圧ユニットのタンクキャップより油漏れの恐れがあります。
    また、作業時に油にエアーが入ってしまった場合、リフトを上端から下降端まで繰り返し動かしエアー抜きを行います。
    作動油がエアーが無いのを確認してエアー抜き完了です。機種により、特殊なシリンダーを使用しているモノもあります。
    エアー抜きが出来ない場合は、弊社へお問い合わせ下さい。
  6. バルブ内の異物によりバルブが常時、開いている状態になっている。
    リフティングバルブの取替えまたは油圧ユニット一式の取替えが必要です。
  7. リリーフバルブの圧力調整不良、リリーフバルブの圧力調整を行い。設定圧力まであげる。
    ※この作業はお客さまで行わないようにお願い致します。リフトの故障及び事故につながる恐れがあります。

下降しない/下がらない

4つの原因が考えられます。順に確認してください。

  1. 機械本体が破損していないか確認してください。新しい製品と入れ替えてください。
  2. 機械本体が周辺機器または異物と干渉していないか確認してください。異物が干渉していたら障害物を 除去してください。
  3. 電磁チェックバルブが不良を起こしている可能性があります。電磁チェックバルブまたは油圧ユニットを交換する必要があります。弊社で対応いたします。お問合せください。
  4. 制御装置、回路が不良を起こしている可能性があります。制御装置、回路をチェックし、修理や交換をしてください。弊社で制御回路を製作したものであれば弊社で対応いたします。お問合せください。

下降速度が遅い

5つの原因が考えられます。順に確認して下さい。

  1. スロットルバルブの流量調整が適切でない。スロットルバルブで流量を調整する。
    ※各機種の取扱説明書の下降速度調整を参照にしてください。
  2. スロットルバルブの不良。油圧ユニット一式の交換が必要です。
  3. リフティングバルブ内のフィルタ目づまり。またはリフティングバルブ内のスプールの作動不良。 リフティングバルブの交換、または油圧ユニット一式の交換が必要です。
  4. シザーリフト本体の各ピン部の摩耗による、穴ピッチのずれ。シザーリフトの交換が必要です。
  5. シリンダーロッドとチューブがこじれて下がりが遅い。シリンダー一式の交換が必要です。

下降速度が速すぎる

  1. スロットルバルブの流量調整が適切でない。スロットルバルブで流量を調整する。
    ※各機種の取扱説明書の下降速度調整を参照にしてください。
  2. スロットルバルブの不良。油圧ユニット一式の取替えが必要です。

停止後に自然下降(自然降下)する

6つの原因が考えられます。順に確認してください。

  1. 油圧シリンダーから油が漏れていないか確認してください。油圧シリンダーの交換が必要です。
  2. 配管継ぎ手から油が漏れていないか確認してください。配管増し締めで問題解決できる場合もありますが、配管部品を交換しなけばならない場合もあります。 この場合は、弊社で対応いたします。お問合せください。
  3. チェックバルブが故障している可能性があります。油圧ユニットを交換する必要があります
  4. 電磁チェックバルブが不良を起こしている可能性があります。電磁チェックバルブまたは油圧ユニットを 交換する必要があります。
  5. リフティングバルブのスプール部に異物が付着している。油圧ユニット一式の取替えをおすすめします。
  6. リフティングバルブのスプール作動不良。油圧ユニット一式の取替えをおすすめします。

    油圧式のシザーリフトは、バルブから多少の油のリークがありますので、長時間、リフトを 上昇端や中間位置で待機させた場合、多少の自然下降が発生します。待機時には必ず下降端を待機位置 としてご使用してください。

上昇ノッキングする

4つの原因が考えられます。順に確認して下さい。

  1. 作動油の不足によるエア吸込み。作動油の全量入れ替えをを行ってください。
    ※既定の油量につきましては、機種により入れる量が異なります。
    リフトが下降端にある状態で、タンクにあるドレーンホースの取付口に油が入らないところに 必ず油面が来るように補充願います。 入れすぎた場合、油圧ユニットのタンクキャップより油漏れが恐れがあります。 また、作業時に油にエアーが入ってしまった場合、リフトを上端から下降端まで繰り返し動かし エアー抜きを行います。作動油がエアーが無いのを確認してエアー抜き完了です。 機種により、特殊なシリンダーを使用しているモノもあります。 エアー抜きが出来ない場合は、弊社へお問い合わせ下さい。
  2. ポンプの吸入口の配管の緩みによるエアの吸込み。配管の増し締めを行ってください。
  3. シザーリフト本体の穴とピンの緩み。シザーリフト本体の取替えをお願い致します。
  4. 移動ホイールの回転不良。移動ホイールの取替えをおすすめいたします。
    ※移動ホイールを取付けるシャフトが削れている場合、本体の取替えをおすすめいたします。

上昇・下降時の異常音

2つの原因が考えられます。順に確認して下さい。

  1. シザーリフトのピンとブッシュとの潤滑油不足。各ピンとブッシュのグリースの給脂をお願い致します。
  2. ブッシュとピンの摩耗。ブッシュ・ピンの取替えをお願い致します。
    ※パンタアームの穴が削れている場合は、本体の交換が必要です。

タンクキャップからの油漏れ

2つの原因が考えられます。順に確認して下さい。

  1. 作動油の入れすぎ。タンクに規定の量の作動油をいれてください。
    ※既定の油量につきましては、機種により入れる量が異なります。 リフトが下降端にある状態で、タンクにあるドレーンホースの取付口に油が入らないところに 必ず油面が来るように補充願います。 入れすぎた場合、油圧ユニットのタンクキャップより油漏れが恐れがあります。 また、作業時に油にエアーが入ってしまった場合、リフトを上端から下降端まで繰り返し動かし エアー抜きを行います。作動油がエアーが無いのを確認してエアー抜き完了です。 機種により、特殊なシリンダーを使用しているモノもあります。 エアー抜きが出来ない場合は、弊社へお問い合わせ下さい。
  2. 下降スピードが早く。空気圧でタンク内の油がタンクキャップ等から油漏れすることがあります。スロットルバルブで下降スピード調整を行っていただき。様子をみてください。

推奨 作動油、グリース

当社で推奨しております。作動油、グリースを下記の表に記載致します。

製品名 標準作動油型式 標準グリース型式
ハイパーシリーズ
パワーアームシリーズ
ロングテーブルシリーズ
JX日鉱日石エネルギー
スーパーハイランド32
JX日鉱日石エネルギー
エピノック AP0
高頻度対応
タフシリーズ
JX日鉱日石エネルギー
スーパーハイランド32
昭和シェル アルバニアEP2
超低床
スティングレーシリーズ
JX日鉱日石エネルギー
スーパーハイランド32
昭和シェル アルバニアEP2
耐寒冷対応
カリブーシリーズ
JX日鉱日石エネルギー
ハイランドワイド15
JX日鉱日石エネルギー
エピノック LT2
食品工場対応
ウォッシュシリーズ
レッドアンドイエロー
シェル カシーダフルーHF32
レッドアンドイエロー
シェル カシーダグリースEPS2

型式・機番の記載箇所

当社で推奨しております。作動油、グリースを下記の表に記載致します。

製品の故障に関するお問い合わせ

トラブルシューティングにない故障につきましては弊社までお問合せください。

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